誤嚥性肺炎とは (2)
前回の続き、誤嚥性肺炎は喉の筋力を鍛える事で予防出来る肺炎でもある。についてです。
喉の筋力と誤嚥性肺炎がどう関係するのでしょうか。
飲み込むという行動は反射運動として無意識のうちに行われます。
私たちの喉には食道と気管の入り口が前後に並んでいます。
普段は気管で呼吸をしながら食べ物を食べたり飲み物を飲んだときにだけ喉頭蓋(こうとうがい)という
フタがパタンと気管を閉じる仕組みになっています。
その間、わずか0.5~0.8秒です。
こうして一瞬のうちに喉で空気と飲食物の仕分けが行われます。
喉頭蓋が閉じるには喉の喉頭という場所が瞬間的にせり上がらなければならず
その喉頭を引っ張り上げるのがのど仏を吊り下げている筋肉です。
このように食べ物を正しく飲み込むには喉の気管同士の絶妙な連係プレーが不可欠です。
しかし加齢とともに喉の筋肉が衰えたり喉を動かす神経の働きが鈍ったりして
この連携プレーにズレが生じて飲み込みが上手く行かなくなります。
すると飲食物や唾液などが誤って気管に入ることが増えます。 こうして「誤嚥」が起こりやすくなるのです。
それでも喉の筋力が健在なら咳をしたり、むせたりして誤って入った飲食物を気管から出すことが出来ます。
しかし筋力が衰えて咳やむせが出来なくなってくると誤嚥した飲食物や唾液などが気管に残り肺に入ってきます。
また、喉の付近に麻痺があったり神経の働きが弱くなったりすると誤嚥のリスクが高まります。
こうなると、免疫力が低下した高齢者や病人は、「誤嚥性肺炎」になってしまいます。
では具体的にどのように喉を鍛えればよいのでしょうか、次回ブログで更新致します。